ヨシコの中国語学習記録

英語上達完全マップの要領で中国語を学習してみる記録

「层次感」にまつわるあれこれ

先週仕事で「层次感」という単語が出てきた。
通訳が訳したのは「段階感」。。。意味不明。
辞書には「层次」の訳として、たしかに「段階」「区切り」などが載ってるので、これを参考にそのまま直訳したんだろう。けど、全く日本語としては意味不明。
それで、元々の文章を書いた企画担当に「具体的には何を言いたいのか」と聞き、他の人の助けもあって、何とか「立体感として訳しておく」と合意を得てそのように翻訳を修正した。
が、後からも何となく気になり、百度で検索して実際の使われ方を見てみたところ、「层次感」と三文字になる場合、どうやら美術系で良く使われるっぽい。
例えば、学生と思しき人が「自分の絵は层次感がないと先生から指摘されるんだけど、どうすればいいですか」と質問してたり。(ヤフー知恵袋的な感じをご想像下さい)

↓使われ方、こういう感じ。
・我是美术生,为什么老师说我画的画没有层次感,和主次?为什么说我只知道在刻画?
・今天跟大家分享让你的摄影作品更具层次感的技巧!

↓「层次感とはなんですか」に対する、とある人の回答
在画中能感受到前后上下远近的分别,也可以是冷暖对比,亮暗的分别,有层次感的画给人生动真实的感觉,没有层次感则感觉画面灰,不突出,不吸引人的眼球

つまり、どうやら絵画の中の立体感や、奥行き感、遠近感や、表現としての厚みなどを表した言葉っぽい。立体感という言い方でも間違いではないなと思ったけど、今思うと、「奥行き感」の方が近いかもしれない。

・・・でこの時はとりあえず自分の中で言葉の理解としては一段落したんだが、この話にはまだ続きがある。
その「立体感」を含む質問を日本側の担当者さんに出したところ、今日逆質問が返って来た。「言葉の意味は分かるけど、言いたい事が分からないです」との事なので、「ヒアリングした限りでは、こうこうこういう部分の立体感の表現に関する質問のようです」と答えた。しかし、どうもいまいちお互いにあやふやで、再度調査しようかどうしようかと思いつつ、隣の席の同僚に「あんたのチームの話がややこしい」と、愚痴半分で「层次感って一体何なのよ」と聞いてみた。
同僚は大学の美術系を出ているので、「それはね、どーのこーの」と説明してくれた上で(概ね私の理解通り)、「ていうか、それってそもそも誰が出した質問なの??うちら何年も経験があるのに、こんな初めて絵を描く学生みたいな馬鹿馬鹿しい質問を出すなんて、恥ずかしいわ!え?企画が出した?はぁあ???これは画面の見映えの話だから企画と全然関係ないじゃん!一体誰だよ」と全否定。
「こんな、あまりにも抽象的な質問に答えられるわけないじゃん!具体例を挙げながら、こういう部分はどうしたらいいですか?と聞くのが一番いい」と言う。
至極もっとも。。いや、私だって分かってるんだよーー!!!通訳に「もっと具体例を出させろ」と伝えたんだーーー!なのに、全然具体例を出さない返答が返って来て、「なんじゃこりゃぁ」となってた所な訳で。。

 質問A →それでは意味が分からないから具体例を出せ。
 質問A'→それ言い換えただけやし!具体例ちゃうし。
・・・で仕方なく「これでは具体例じゃない。言い換えただけでしょ。具体例を出させろ」と通訳に言ったら、しばらくして「A''という意味ですが、分かりにくければこの質問を飛ばしてもらっていいです」って。。。なんじゃそら!
そもそも、その訳わからん質問を出した企画が言ってるのか、それとも通訳が独断で言ってるのかすら分からん。

事ここに至って、私の後ろの席の同僚(隣の席の同僚と一緒にこの仕事のチームを組んでて、後ろの子がセクションリーダー。今まで隣の同僚の話はよく出てきていたが、後ろの同僚は初出演?(笑))も参加しだし、私が「なんか飛ばしていいって言われてるし、今度日本から当人が来た時に質問を出したら?」って言ってみたら、「いやいや、それはあかん。これは結構重要な問題だから、事前にちゃんと質問を出しておいて、資料とか用意できるならしてもらった方がいいし。僕の方でもう一回ちゃんと聞いて内容をまとめるから」と極めてまっとうな意見を言ってくれ、「おおぅ。。。そうですか。それなら、それでいいよ」となった。

・・・こういうやり取りをしてると、相手の頭の良さ・・・というか、コミュ力の高さとか、体系的思考ができる人かどうかがすぐに分かるなぁ。EQって奴ですかね。
(参考までに体系的思考のお話。トリブログさんの記事→http://toriaezutori.com/marketing/924.html

 

私の職種は特に頭の良し悪しを問われる仕事ではないが、いろいろ話してると、うちの周りの同業者は賢くて、相手の考えの流れをスムーズに読んでくれる人が多いなぁと思う。私自身が言語に難ありなので、相手の思考が洗練されてるか、論理的思考ができる人なのか、すぐ分かる。日本にいた時よりよっぽど分かる。
回りくどい言い方か(例、「カラス」の事を「これぐらいの大きさの黒い鳥」ってわざわざ言うとかな)、直接すぎる言い方しかできてないのが自分でも分かるだけに、そこから真実を推測できる人としか一緒にいられないわ。負担を掛けてて申し訳ない気分になるけど、まぁ私だから他の人よりスムーズにできる仕事もあるわけなので、そこ差し引きでプラスになってるといいなぁ。

む。层次感の話だったんだけど。わー、途中から日記というか、愚痴というか、何だこの記事!まぁええわ。
長くてごめんなさいね。ここまで読んでくれた人がいてくれたらありがとう♥