ヨシコの中国語学習記録

英語上達完全マップの要領で中国語を学習してみる記録

汉语风「画皮」レビュー

ここ数日寝る前にこそこそ読み進めていた汉语风「画皮」を読み終わりったのでレビュー。
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ストーリーの面白さ ★★★☆☆+
レベル 750字(第3級)
おすすめレベル 初中級
ページ数 66P
文字数 37000

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語数制限物としては、一つ前に読んだ汉语风の「第三只眼睛」と同じレベル3の本ですが、中国の昔の話だからか、出て来る単語に初見の物が時々あったり、知ってる単語の組み合わせでも意味を掴めなかったりしたので、「第三只眼睛」より少し難易度が上と感じました。(例えば「葫芦」(ひょうたん)とか初めて知った。)
話はまぁまぁ面白いので、普通にお薦め。

そして、ふと検索をして発見した事実。
この元になっているお話は、多分中国で有名な短編小説集で、しかも実写映画化されていて、しかもしかも私も見た事があったのでした!!読んでる時は表現が違いすぎてて全然気づいてなかったけど。
元は「聊斋志异」という清の時代の怪奇小説集で、その中の一遍を改編したんだと思われます。で、同じく「画皮」の題名で、映画化とかドラマ化されてるんですねー。これ↓

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主演女優は周迅と赵薇なので、ふたりとも有名ですねー。
周迅は日本だとあんまり知られてないかな?どうだろう。私は中国に来てから知ったけど、中国的な甲高い声の「きゃっきゃ」した感じがない落ち着いた人なので、かなり好き。そしてただの美人役ではない個性的な役柄が多めなイメージの役者さんです。
赵薇は「赤壁」シリーズに出てたので、日本でも顔を知ってる人も多いかも?

内容はメインに流れるストーリーとしては汉语风の方も同じだったけど、登場人物の行動や細かい部分は全然違います。
汉语风では主人公は男の子で、メインキャラの女性二人はどちらも脇役だったけど、映画はもっと明確に赵薇の方がヒロインとして描かれていて、周迅は敵役。(日本語の紹介では周迅が主役となってるので、本当の主役はそちらなのか??)
そういう意味で分析すると、汉语风はかなり適当で、主人公の性格も超適当で魅力なしだし、ヒロイン(?)に当たると思われる人はストーリー前半は出ても来ないし、中盤でも全くの超脇役だし、それが突然後半大活躍してハッピーエンドという、・・・考えてみると小説の構造としては相当なってないです。
でもまぁ次々と話が展開していくので、飽きずに楽しく読めます。・・・「深い話な訳がない」という開き直りがこちらにもあるからかもだけど。
「おじいさんはかぶをひっぱりました」に毛が生えた程度のレベルだからねぇ。「登場人物の深層心理を描け!」とかはさすがに要求できない(笑)

なので、もし映画にも興味がある人は、順番的には本→映画の順がいいかな。映画を先に見てからこの本の方を読むと、ちょっと興ざめ過ぎるかも。
・・・かといって映画のできがすごいかというと、まぁ実は中国映画にありがちな中二病的な雰囲気は満載というか、ツッコミどころはかなりあるけどまぁそれはそれという事で・・・
「なんでバカの一つ覚えみたいに髪の毛を白くするんだ!」と声を大にして突っ込みたい気持ちはありますが、映画ブログじゃないのでこのぐらいでおいておきます。ちなみに続きの2も制作されてますな。よく知らないけど、ドラマ版もあるみたい。

 

それでは私はさらさら流して、次の本に移りたいと思います。
次は同じシリーズのレベル一つ上の本「两件红衬衫」。あらすじを見る限りそんなに面白くはなさそうだけど、面白いといいなぁ。