ヨシコの中国語学習記録

英語上達完全マップの要領で中国語を学習してみる記録

上海第六病院の急患に行った話

中国では国慶節の大型連休中です。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
私は足を捻挫しまして、初めて上海のローカル病院の救急に行ったり、松葉杖を買ったり、車椅子に乗ったり、レントゲンを撮られたりしておりましたよ。
連休初日の夜に怪我したので、そろそろ5日経過で、腫れは少し治まってきているけど、その分中の内出血が上がってきてて、皮膚がまぁまぁヤバげな色になっております。写真は、控えますね・・・。本当は晒したいところだけど。誰も見たくないよねきっと・・・。(忖度)
 
さて病院は、友達にもいろいろ聞いて悩んだ挙げ句、上海の第六人民医院(通称、六院)に行ってまいりました。高い私立に行こうかとも思ったんだけど、会社の保険の兼ね合いと、連休中のしかも土日だったので、通訳に聞いてもらったらどこも救急のみだったので。救急ならどこに行っても同じかな、と。
ちなみに、六院の骨科(日本語だと整形外科??)は上海の公立では一番らしく、友達の何人もが言っていたのと、うちの家からも比較的近くて会社の保険も100%カバーだったため。
私は以前も六院の近くに住んでたし、最近も最低でも週に1度は前を通ってて、「あー松葉杖の人がいるなぁ」とか「救急車が通るなぁ」とかいつもぼやーっと思ってたんだけど(まさに他人事!!)、自分が松葉杖で中に入る日が来るとは本当に想像もしてませんでしたよ・・・。
ちなみに松葉杖はいつも食事のデリバリーを頼んでるサイトでゲット。普通のネット注文だと配達まで2日ぐらいかかるし、完全に歩けない状況だったので、病院に行きたくても行けないような感じだったんだけど、これまた友達情報で、食事のデリバリーをしてるサービスを使えば1時間で届いてしまう事が判明!!さすが上海。中国のIT最高です。
松葉杖なしの時は、ほんの1m先の物を取るのにも「どうしよう」と考えないといけなくて、ずりずり床を這いずり回ってたから、すぐに届いて本当に助かりました。品質も良かったし!(こんなものにまで「品質」と思わず言ってしまうのが中国でもある)
しかし、片足が使えないってこんなに不便だなんて想像もしてなかったわ。
私はこの経験を通して、以後もう少しだけ親切な人になれると断言できます。
初日なんて苦行だったよ・・・。スクーターで出かけてた時に怪我したから、団地までは普通にスクーターで帰れたんだけど、バイク置き場から住んでる建物までの200mほどが遠くて遠くて・・・。片足ケンケンで200m行ってみて?辛いから。人いっぱいいたし、「は??」って感じだったと思う。中国だから気にしないけど。今思えば、スクーターでそのまま建物まで来て、後で大家さんにスクーターの移動をお願いすればよかったんだよ・・・。こういう時も人に頼れないワタクシ。。
ちなみに、うちの大家さんは隣の部屋に住んでて、私が中国のSNSに投稿した怪我の記事を見て速攻で連絡をくれて、「なんで早く言わないの!車椅子も借りれるから、必要だったら言いなさい」って、なんか微妙に怒られた。。。うん、怒るほど気にしてもらえてありがたいです・・・。入居の時に「ゴミはここに出しておいてくれたらいいから」と言われていて、以前から時々ゴミ出しをお願いしてたんだけど(お願いっていうか、黙ってドア近辺に置いとくんだけど・・・)、今回もいろいろ心配してくれたので、改めてゴミ出しだけお願いしておいた。
エレベーターのあるビルに住んでてまじ良かったよ。これ階段だとちょっと無理やわ。
そしてどうやら、うちの団地には無料貸し出しの車椅子もあるらしい。なんか行き届いてるなぁ。古い団地で年寄りが多いからかな?(ちなみに病院でももちろん車椅子を借りられたけど、そちらは「アプリ登録→保証金」という現代中国仕様だったw)
 ↓これ

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さて病院の話。
連休中土日の救急外来ということで、医者とか専門医はいないんだろうなー、レベルどうなんかなーとちょっと不安だったんだけど、さすが大病院だけあって、なんと連休中でもちゃんと各専門科の医師が常駐してた。そしてめっちゃ患者さんもいた。
挂号处(挂号の日本語訳って結構難しいんだけど、病院では「診察受付」に相当すると思う。警察とかだと「申し込みして番号をもらう」の意味だね)でまずお金を払ってから(中国の病院はとにかく全部先払い!じゃないと逃げられるから。日本は性善説だよね・・・)、「骨科」って標識が出てるところに行って、もらった番号は無視して先生がいるところに勝手に割り込む形式w 通訳の子が着いてきてくれてたんだけど、二人で「これはどうすれば・・・」ってウザウザしてたらどんどん割り込まれ、受付でもらった番号は全く意味がないのであったw ぼーっと待ってたらいつまでも見てもらえない辺り、中国っぽい。
先生「どうなったの」
俺「捻挫しましたー」
先生「どうやって?」
俺「暗いところで段差があって」
先生「踩空了?」
・・・という訳で「踩空了」という中国語をゲットしました!
先生はあちこち押してみて、まぁ押されても痛くはなかったんだけど、「じゃあレントゲン撮ってきて。終わったら30分後に直接また来て」という事で今度はレントゲン場所へ。
レントゲンはもちろん別料金で、そして都度先払い。通訳の子がいたから良かったけど、このシステムは病気の時に一人だと厳しい。何回も受付の支払いと担当部署を行ったり来たりしないと行けないのはだいぶ辛い。怪我とかひどかったら一人では無理と思う。一人で運ばれた大怪我の人とかどうなるのかな・・・??ちょっと分からない。
こういう時は独り身の悲哀を感じる。1年に1度もないんだけど。単身者には友達が必須なんやな。互助会的な??
おっと、話がそれた。(いつもどおりだけど)
レントゲンは、先に医師が出したオーダーに沿って支払い場所で支払いを済ませると、レントゲン室から番号順に呼び出される仕組みだった。(今回は番号がちゃんと生きてたw)
足首だけだけど、何枚もいろんな角度で撮って140元(2000円ぐらい)だったから、ものすごく安い。日本の国保なみ??
多分これ、私立なら最低でも10倍はする。(歯医者の経験上)
レントゲン室の人も、次から次へとオーダーに沿って撮影していくんだけど、必要最低限なんだけどテキパキしてて、毎日大量に仕事を捌いてるプロフェッショナルな雰囲気が漂ってた。できた写真も濃度がいい感じで(ずいぶん昔医者に聞いたところによると、下手なレントゲンだと真っ白になっちゃって傷とかがうまく見えないらしい。今はデジタルでどうとでもなるのかもしれないけど)、「骨科は上海一」の噂は伊達じゃないなぁとちょっと思ってしまった。(これまた先入観かもだが)
そして、できたレントゲン写真は全部デジタル管理で、医師のところにも自動でアップロード同期されてて、患者本人もダウンロードして見る事ができる(らしい。まだ見てない)。やっぱり中国はITの活用がすごい。システム的には、日本の大病院の内部もやってるとは思うんだけど、少なくとも日本ではまだ病院側がデータを抱え込んで、本人に開示しないんじゃない?
担当の先生は結構時間を掛けて問題がないかレントゲンを見てくれて、なんだかあたしゃドクターの骨への愛を感じたよw いやまじで。皮膚見てる時はなんかなおざりだったもん。やっぱ骨科のドクターは皮膚より骨が好きなんだよ!!きっと。
「骨に大きな問題は見当たらない」という事だったので、まぁとりあえず一安心。本当は腱の問題の方が私には怖いんだけど、「骨に問題なくて本当に良かったね!」とみんなが言うので、きっと骨に異常がない事はいいことなんだろう。私が怪我した時に一緒にいた友達は「谢天谢地」とまで言ってたから。(「そこまで言う?!」ってちょっと思ったけど。)
・・・って、いや、そりゃいいことだよ、うん。中で細かい骨折があったりして「手術もできない」とか言われたらめっちゃ困るし、手術適応とかになってもめっちゃ困る!いや、良かった良かった!(痛くて歩けない事に変わりはないが)
事前にちょこっとだけネットで調べていたので、「動くと痛いから固定してくれないかなぁ」とこっそり思ってたんだけど、「もし持ってたらスポーツ用の足首サポーターで固定するのもすごくいいよ」という話が出て、「自費になるけど病院でも販売してるよ」との事だったのでその場でご購入。ていうか、そこで「自費」という言葉が出るということは、普通の診療はやはり国か地方政府からの公的補助が出てるという事になるなぁ。外国人でも当たり前に補助出てるのか。私、税金以外、保険とか何も払ってないんだけど。(会社の保険は完全に会社負担で、後で領収証で請求する形)
日本で外国人って、完全に実費じゃないのか??だって保険証なかったら日本人でも全額請求されるやんね??
中国ってダークなイメージが強いと思うんだけど、いや実際ダークな面は絶対にあるんだけど、福祉は意外と進んでるなぁ・・・。うーむ・・・。

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↑こちら、400元(約6000円)のサポーター。高っ!!!保険請求できるといいなぁ・・・。
さてサポーターの購入方法はというと、先生が処方箋的なのを発行してくれたんだけど、最終的には自分で電話して持ってきてもらうという謎形式w
通訳の子は「電話したら家に届けてくれてそこで払うんじゃない?」という意見だったんだけど、電話してみたら、「今から病院に持っていきます!10分で着きます!!」とダッシュでもってきてくれたw なんだろう、ちょこちょこいろいろ面白い。。
そんで、保険のために領収証をお願いしたら、また「後で届けます!」という事だったので、「デジタル形式かなー?後で電話掛かってきて住所まで届くんかなー??」とか思ってたら、また10分後に電話があって「持ってきたけどどこにいる?」と・・・。そこはマンパワーなんですねぇw
この絶妙なITとマンパワーのバランス!(違う?)
年取ったらどこに住むべきかとかたまに考えるけど、中国悪くないよなーと思い始めたわ。友達必須だけど。(未だに病院とか、早口で説明されると全然分からんもん)
コミュ力を上げて、もっと友好的に生きていかねばな・・・。
 
ちなみに、治るのにどれぐらい掛かるか、とかは聞いてません。怖いもん。どうせ医者も分からんだろうし。まぁ多分結構掛かると思う、経験上。骨に異常がなくてこれだけ痛いとなると、当分安静だろうし、無理して急ぐと変な後遺症が残りそうだから、休めるだけ休んで、あせらずに治したい。
 
そしておまけ。
薬の写真を見た中国人が「これめっちゃ有名な薬だよ!!ゴキからできてんだよ!!!」って教えてくれた。
・・・うん、教えてくれてありがとうね。あのね、でもその情報いらんかったよ・・・。

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↑これな。
内服も外用にも使えるという謎仕様の液体なんだが、今回は内服で処方されてんだよね・・・。ゴキか・・・。ゴキの生命力を取り込むんですねきっと。
これさ、日本人的には甘そうって思わない?もう、甘さゼロで虫の匂いがすんねん。気の所為かもしれんけど。なんせゴキ情報を得てしまったから、もう虫の匂いにしか思えん匂いなのよ。。なので、生まれて初めて(多分)、本当に鼻をつまみながら飲んでます。しかも飲み込んですぐに鼻を離すと喉から匂いが上がってきて地獄なので、飲み込んだ後にすかさず水その他の大量の飲み物を摂取して喉を洗う必要あり。30秒ぐらい鼻をつまんだままで喉を処理するとまだまし。でも毎回すごく覚悟がいる。頑張って生きていこ。
 
毎日「調子どう?病院行った?」と気にしてくれる友達がいたり、怪我した当日に、友達の友達という見ず知らずの立場なのに、「早く使う事が大事だから」とわざわざ夜中にマッサージオイルとクリームを届けてくださった方がいたり、本当にありがたいです。
普段人を呪う事はあっても感謝する事の少ない人間だが、もっと感謝の心を持って生きねばな。
 
いや本当に私は怖い。自分の呪いの力が。
私多分ちょっと前に、「これでは休みが全然足りない!もっと休みたい!」って思ったんだよ・・・。
こ、、こここ、、、こんな形で実現されるとは。こわすぎる。
どどどどうすればいいんだ・・・。
「はやく完全に動けるようになりたい!」って心から思えばいいんだな?
心から・・・。む、むずい。休みたい気持ちがあるだけに!!